Power Apps モダン コントロール信頼性更新の要点
概要
Microsoft は、Power Apps の 9 つの modern controls にわたり信頼性向上を提供しました。特に Combo Box と Date Picker の主要な修正により、大規模な本番 canvas app をより適切にサポートします。今回の更新では、大量データ処理、サーバー側フィルタリング、フォームと Dataverse の動作、読み取り専用表示、日付の保持、タイムゾーンの一貫性、モバイルでの使いやすさが改善されています。modern controls はエンタープライズ アプリの標準基盤になりつつあるため、実運用で予測どおりに動作することが重要です。
はじめに: 重要な理由
modern controls は、特にメーカーが Fluent に準拠したエクスペリエンスを標準化し、AI 支援によるアプリ作成の拡大に備える中で、本番 canvas app の既定の構成要素になりつつあります。ただし、「modern」であることに意味があるのは、コントロールが実環境で信頼できる場合に限られます。たとえば、大規模データセット、フォーム、ギャラリー、モバイル画面、そして予測可能な Power Fx の動作です。今回のリリースは、よく使われる 9 つのコントロールにまたがる品質ギャップの解消に重点を置いています。
新機能: 9 つの modern controls の更新
Combo Box
- 大規模データ処理: 実用上の上限が約 800 レコードから、直接 数千件のアイテム まで拡大しました。
- サーバー側フィルタリングによるスケール:
SearchText出力 の新規/拡張利用により、非常に大きなデータセットに対して委任可能なサーバー側フィルタリングを利用できます。 - 期待どおりの選択動作: ユーザーは 選択済みの項目をクリックして選択を解除 できます。
- Dataverse の信頼性: Many-to-One Dataverse 関係 が正しく動作するようになりました。
- フォーム動作:
SubmitForm()実行時に値を保持し、Reset()で正しくリセットされます。 - 既定値の変更:
SelectMultipleの既定値がtrueになりました。
Date Picker
- 表示モードの正確性:
DisplayMode.Viewが 読み取り専用 として正しく表示されるようになりました。 - ギャラリー/画面遷移での信頼性: 日付の値が画面間やギャラリー間で正しく保持されます。
- 一貫性: 日付形式とタイムゾーン の設定が、より確実に反映されます。
- モバイル: モバイル デバイスでカレンダー フライアウトのサイズが適正化されました。
Text Input
- OnChange のタイミング変更:
OnChangeは入力のたびではなく、フォーカスが外れたときに発火 するようになり、意図しない副作用やパフォーマンス低下を抑えます。 - 出力動作:
TriggerOutputの既定値はOnKeypressのため、ユーザーの入力中も値は更新されます。 - フォーム: フォーム内では、
TriggerOutputの既定値は Delayed です。 - 表示モード:
DisplayMode.Viewは実際に 読み取り専用 になります。
Text
- 新しい
OnSelect: 別の Button を追加せずに、クリック可能なテキスト パターンを実現できます。 - AutoHeight の信頼性: 動的に非表示/表示を切り替えた際にも正しく再計算されます。
- 既定の配置: 垂直方向の配置の既定値が Middle になりました。
Number Input
- Text Input とのスタイル整合: フォント色/太さやプロパティ構成が一貫しました。
- OnChange の整合: フォーカスが外れたときとステップ ボタンのクリック時に発火します。
- 検証:
Min>Maxの構成エラーを防止します。
Tab List
- 新しい
Appearanceオプション: Transparent、Subtle、Underline、Filled。 - 順序を保持: 項目が予期せず並び替わることがなくなりました。
Radio
- 順序を保持 し、ギャラリー内での動作も改善されました(ダブルクリック不要)。
- 表示モード:
DisplayMode.Viewは 読み取り専用 になります。
Link
- 作成時の改善: Wrap が期待どおりに動作し、Alt+Click でエディター内からリンクを開けます。
Info Button
- フライアウトの信頼性: 正しく開閉・展開され、クリックの信頼性も向上しました。
- アクセシビリティ:
AcceptsFocusは削除 され、フォーカスは自動管理されます。
コントロール横断の改善
- モバイル最適化された既定値 が、モバイル形式の canvas で自動適用されます(タッチ ターゲットとフォント スケーリング)。
- 更新対象コントロール間で プロパティ名の一貫性 が向上しました。
- Studio でのスタイル設定を高速化: コマンド バーと右クリック メニューから、一般的なスタイル プロパティ(フォント、サイズ、色、配置)にプロパティ パネルを深く開かずアクセスできます。
IT 管理者とメーカーへの影響
- Text Input の
OnChange動作変更により、フォーム中心のアプリで パフォーマンス問題が減少 します。 - 大規模データセットで Combo Box を使うことで、よりスケーラブルなアプリ を構築でき、回避策パターンの必要性が減ります。
DisplayMode.Viewの修正により、ギャラリー、画面遷移、参照専用シナリオでの 本番バグが減少 します。- 更新したコントロールによって、イベントのタイミング、既定値(例:
SelectMultiple)、またはユーザー操作パターンが変わる場合、既存アプリで 動作変更が発生する可能性 があります。
実施項目 / 次のステップ
- 現在古いバージョンを使用している modern controls について、Power Apps Studio の 更新通知を確認 してください。
- 更新後は、特にフォーム、ギャラリー、
OnChangeに関連するロジックについて 主要画面の回帰テスト を実施してください。 - 大規模データセットでは、アプリの応答性を維持するために、Combo Box の
SearchTextを使った サーバー側フィルタリング パターンを採用 してください。 - 旧バージョンのコントロールをより簡単に更新できる、インラインの Update ボタンを追加する 後続リリース にも注目してください。
Microsoft はこのほか、新しい Fluent テンプレート、追加コントロール、そして Form、Dropdown、Gallery など他の modern controls に対する継続的な品質改善への投資も予定していると述べています。
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